【小建中湯】甘い漢方があるって本当ですか？

どこも悪くないのにお腹がいたいって泣くお子さんに、漢方を勧められることがあります。

今回は、小建中湯しょうけんちゅうとう。先生からは、甘いおくすりだから大丈夫って聞いたけど、漢方なのに甘いの？って思われる方もいると思います。

私は、薬科大学卒業後、医薬品メーカーの研究開発部門で3年間勤めた後、調剤薬局で20年以上、患者さまにおくすりの説明をさせていただいております。

今回は、小建中湯についてやさしく解説したいと思います。

おくすりの効果、副作用については、個人差があります。

小建中湯甘いって本当？

小建中湯は、漢方の中では建中湯類という分類にわけられます。建中は、中（おなか）を建てなおすみたいなイメージですね。

桂枝加芍薬湯というおくすりに膠飴こういというものを足したものになります。膠飴っていわれると何か分かりづらいですが、分かりやすくいえば水飴です。なので、甘いです。

甘いものは、気分も落ち着かせるし不安も減らすように感じますよね。

以前、甘麦大棗湯も甘いおくすりとご紹介していますが、甘さのタイプが違います。

甘麦大棗湯は小麦の甘さ、小建中湯は水飴の甘さです。

原因は見当たらないのに、おなかが痛い。そんな時に、小建中湯を試してみることがあります。

便秘の子が一生懸命出そうとして出ない時、緊張を緩めてあげると出ることもあるそうです。

お子さんの頻尿で小建中湯を使うこともあります。ストレス性の場合がとても多いからです。また、大人の方でも、頻尿で小建中湯を使う方もいらっしゃいます。

過敏性腸症候群に応用されることもあります。便秘や下痢を繰り返していたり、腹痛がある方です。ストレスも関わっているので、小建中湯が処方されることがあります。

お子さんの心とからだの両面から不調を治す漢方薬が役立ちます。無理のない範囲で、試してみましょう。

私の娘も、小建中湯を服用していました。漢方でも小建中湯なら、のめるそうです。

参考